ヒアラブルってなに?
近年、様々なメディアや広告などで目にするようになった「ヒアラブル」。
その外観から「ただのBluetooth(ブルートゥース)イヤホンじゃないの?」と思っている方もいるかもしれませんね。
しかし〝ヒアラブル〟は、ただのワイヤレスデバイスとは異なる〝新たなデバイス〟です。
この記事では、ヒアラブルデバイスにまつわる以下の点を紹介しています。
・ヒアラブルってなに?
・ヒアラブルデバイスで出来ること
・人気のヒアラブルデバイス
・ヒアラブルのメリットデメリット
・ヒアラブル端末で生活が変わる
ヒアラブルデバイスに興味を持ったけど、何のことか良くわからない…という方に参考になれば幸いです!
■ヒアラブルってなに?
ヒアラブルというのは、Bluetooth(ブルートゥース)などを使用した無線型のイヤホンやヘッドセットのことです。
英語では“Hearable”と表記しますが、これは聴覚(Hearing)と持ち運ぶ(Portable)をかけ合わせた造語。
単なる”Bluetooth(ブルートゥース)イヤホン”ではなく、音声認識による操作や、情報の読み上げなどができるスマートスピーカーのような新デバイスです。
ヒアラブルのなかには、「左右のイヤホンが繋がっているタイプ」と「左右が分離しているタイプ」がありますが、ここでの”ヒアラブル”は「左右分離型」を指します。
■■ウェアラブルとヒアラブルの違い
近年、Google GlassやエプソンのMOVERIO (モベリオ)といったメガネ型のスマートグラスがウェアラブルデバイスとして話題になったのは記憶に新しいですね。
ウェアラブルとは、英語の”身につける”(wear)と”持ち運ぶ”(Portable)をかけ合わせた造語。
メガネ型のほかにも、アップルウォッチに代表される時計型やリスト型のウェアラブル端末も人気です。
ウェアラブル製品は、スマートフォンを始めとしたデバイスと連携させることができ、例えば心拍数をもとに自身の健康状態をデータ管理できるなどの機能があります。
その他にも〝ヘッドジェスチャー操作〟や〝音声アシスタント機能〟など、こでまでのデバイスにはなかった機能が搭載されています。
次の項目では、それぞれの機能をご紹介いたします。
■ヒアラブルデバイスで出来ること
ヒアラブルデバイスには、これまでのウェアラブルで出来たことはもちろん、さらに直感的かつ便利に使えるような機能が搭載されています。
これから詳しく紹介していきます。
■■音声認識機能があり音声アシスタントを利用できる
ヒアラブルデバイスには「音声アシスタント」機能が搭載されています。
音声アシスタントの種類はデバイスによって異なり、アップルのSiri(シリ)、Google Assistant(グーグルアシスタント)、Microsoft Cortana(マイクロソフトコルタナ)、Amazon Alexsa(アマゾンアレクサ)などが利用できます。
「デバイスに話しかける」ことで以下の操作を行えます。
・音楽再生
・家電操作
・音声検索
・アラーム操作
・リマインダー機能
・キャラクターとの会話
・メモ機能
・スケジュール管理
etc…
手を使わなくても操作できるというのは非常に魅力的ですね。
■■着信メッセージの読み上げが可能
一部のヒアラブルデバイスに搭載されている〝音声読み上げ機能〟
例えば、ソニー「Xperia Ear Duo(エクスペリア イアー デュオ)」では、着信したメッセージ(メールやLINE)をデバイスが読み上げてくれます。
腕時計型ウェアラブルデバイスでも、アプリに来たメッセージを転送することは可能でしたが、目で確認する必要がありました。
しかし「Xperia Ear Duo」のように読み上げ機能が搭載されているヒアラブルデバイスであれば、目で文字を読むこと無くメッセージをチェックできるわけです。
■■ヘッドジェスチャーで操作できる
同じく、ソニー「Xperia Ear Duo(エクスペリア イアー デュオ)」では、”ヘットジェスチャー操作”が使えるようになっています。
例えば、通知内容の読み上げを中断する時には、首を左右に振ることで音が停止します。
音声アシスタンスへの応答でも、呼びかけに対して首を縦に振ったり、横にふることで、言葉を発しなくても操作ができるます。
電車の中など、音声操作がしにくい場所では便利な機能ですね。
ちなみにタッチパネルのジェスチャーでも操作できるようになっているので、状況や好みに応じて自由にカスタマイズできます。
この機能、とても未来的な感じがしますよね。
■■ヘルスケア(健康管理)ができる
リスト型や腕時計型のウェアラブルデバイスでも腕に着けていることで脈拍・血圧・睡眠時間管理などのヘルスケアは可能でした。
ヒアラブルデバイスは、腕ではなく耳で測定をするため、これまでのウェアラブルデバイス以上の精度で脈拍や体温を計測できます。
スポーツの分野では、これらの機能を活用した効率アップに期待が高まっているようです。
■■通訳機能がついている
耳に装着するヒアラブルならではの特性を活かしたのが「通訳機能」です。
”Waverly Labs”がクラウドファンディングによって開発した「Pilot」が有名ですが、スマートフォンアプリを介して通訳をしてくれます。
相手もこのヒアラブルデバイスを身に着けていれば、外国人同士が母語で会話をすることもできます。
まるでドラえもんの「ほんやくコンニャク」ですね。
すでにそういう時代に来ているということです。
■■声紋認証機能(まだ実用化されていません)
声の特徴は「声紋」とも言われ、指紋と同じように一人ひとり異なっています。
声紋を使ったロック機能が「声紋認証」です。
現在NECが開発しているのが、耳音響認証技術を利用した声紋認証機能です。
これが実現すれば、声だけでデバイスの「ロック/解除」ができるようになりそうですね。
■■GPSより正確に位置情報を取得(まだ実用化されていません)
これまでのデバイスは、おもにGPSによってユーザー位置情報を取得していました。
現在研究されているのは、デバイスに加速度センサやジャイロセンサ、地磁気センサなどを搭載することで、どこにいても位置情報が得られる技術です。
実現すれば、屋内などの電波の届かない場所でも位置情報が取得できるようになりそうですね。
■人気のヒアラブルデバイス
徐々に浸透してきているヒアラブルデバイス。
現在すでに売られているデバイスのなかから、とくに人気のあるものを紹介していきます。
■■Apple「AirPods(エアポッズ/エアポッド)」
一部では「耳からうどん」とも揶揄される、Apple社製の最先端ヒアラブルデバイス。
それがAirPods(エアポッズ/エアポッド)です。
■■■AirPodsの特徴
ヒアラブル人気の牽引役とも言われるApple「AirPods(エアポッズ/エアポッド)」。
光学センサーとモーション加速度センサーにより、耳につけるとすぐにオーディオが再生される機能が搭載されています。
音声加速度センサーによって、通話時には周囲のノイズを取り除き、クリアーな音声になるのも特徴のひとつです。
■■■AirPodsの再生時間
音楽再生時間:最大5時間
連続通話時間:最大2時間
音楽再生時間(充電ケース併用):24時間以上
連続通話時間(充電ケース併用):最大11時間
音楽再生時間(充電ケースで15分充電した場合):3時間
連続通話時間(充電ケースで15分充電した場合):1時間以上
■■■AirPodsの重さ
AirPods(左右各):4g
充電ケース:38g
■■■AirPodsの定価
¥16,800 (税別)
■■SONY「Xperia Ear Duo(エクスペリア イアー デュオ)」
2018年に登場した最新のヒアラブルデバイス「Xperia Ear Duo(エクスペリア イアー デュオ)」は、それまでのデバイスになかった機能が搭載されています。
■■■Xperia Ear Duoの特徴
ソニー独自の音導管設計が採用され、耳をふさがずに音楽や音声アシスタントを聴くことができます。
アダプティブボリュームコントロールで周囲の環境により自動音量調節されるほか、音源同士の音量レベルをそろえるダイナミックノーマライザーが搭載されています。
” Assistant for Xperia”による音声アシスタントや、先述した”ヘッドジェスチャー”操作が行えるのも、このデバイスの特徴です。
その他、「スマートフォンの通知の読み上げ機能」や「発信者の読み上げ機能」もあります。
■■■Xperia Ear Duoの再生時間
音楽再生時間:約4時間
連続通話時間:約2.5時間
音楽再生時間(充電ケース併用):約12時間
連続通話時間(充電ケース併用):約7.5時間
■■■Xperia Ear Duoの重さ
本体のみ:(左右各)約10.6g
充電ケース:約76g
■■■Xperia Ear Duoの定価
¥29,880円(税別)
■■Crazybaby「Air(エアー)」
機能性が高いヒアラブルデバイスの中でも低価格のCrazybaby「Air(エアー)」
Appleやソニーと比べると知名度は高くないメーカーのアイテムですが、多くの支持を集めています。
■■■Airの特徴
カーボンナノチューブ膜と5.2mmスピーカードライバーを採用することで、高い品質の音声を実現させています。
人間工学に基づいたデザインになっているので、激しい運動でもフィットして耳から取れる心配がありません。
CVC 8TH マイクロホン技術で通話が快適になっているほか、音声アシスタントとの連動もスムーズです。
アップルのSiri(シリ)、Google Assistant(グーグルアシスタント)、Microsoft Cortana(マイクロソフトコルタナ)に対応しているので、どのスマートフォンでも簡単に接続できます。
■■■Airの再生時間
音楽再生時間:最大3時間
連続通話時間:最大4時間
音楽再生時間(充電ケース併用):15時間以上
連続通話時間(充電ケース併用):最大20時間
■■■Airの重さ
商品重量:4.54 g
■■■Airの定価
14,900円(税込)
■ヒアラブルデバイスのメリットデメリット
様々な機能がある「ヒアラブルデバイス」
購入前にメリットデメリットを確認しておきましょう。
■■ヒアラブルデバイスのメリット
ヒアラブルデバイスのメリットは、ハンズフリーで”ながら作業”ができる点です。
ウェアラブルでは、視線が固定されるというデメリットがあったのですが、ヒアラブルは目をつぶっていても操作が可能です。
視覚障碍者の方の活用など、バリアフリーデバイスとしても注目されています。
■■ヒアラブルデバイスのデメリット
改善されているとはいえ、ヒアラブルデバイスは小型のため「電池容量が少ない」というデメリットがあります。
現状では「充電ケースでこまめに充電する」ことで対処する必要があります。
さらに多くの人にとってデメリットとなるのが「デバイスへのインプット」です。
人が大勢いるような電車の中で、インプット内容を声に出すのは抵抗がある…という方が多いようですね。
この点は「タッチセンサー」を使った操作や、「ヘッドジェスチャー」などの、他のインプット方法でカバーしていくことになりそうです。
■■まとめ「ヒアラブル端末で生活が変わる」
これまで目や手を使ってきた動作、ヒアラブル端末を使えば口と耳だけで行えるようになります。
ついついスマートフォンの画面を見てしまうという方も、ヒアラブル端末を使うことで、別の事に集中したり、目の疲れを軽減させることができるかもしれません。
どれがいいかよくわからない場合は、この記事で紹介したApple「AirPods(エアポッズ/エアポッド)」やSONY「Xperia Ear Duo(エクスペリア イアー デュオ)」あたりの、俗にいう定番機種を選ぶと安心ですね。
ユーザーが多いアイテムは操作方法がわからず困った時にも検索で〝情報がでてきやすい・同じ機種を使っている人に聞くことができる〟のでオススメです!
低価格のアイテムから試してみたい方はCrazybaby「Air(エアー)」ですね。
これからも様々な操作方法や機能の搭載が期待される「ヒアラブルデバイス」
その動向に注目しながら、乗り遅れないようにしないといけませんね!
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