大切な人が亡くなった時のこと、考えたくないけど考えませんか?遺品整理や相続、やらないといけないこと、やるべきこと。
大事な人が亡くなってしまうような悲しいことはなるべく考えたくないですが、事故や病気など、突然の出来事に出会ってしまう可能性もゼロではありません。
人が亡くなってしまった時は、無情にも様々な手続きが必要となります。
もしも大切な人を突然失ってしまった時、そういった事前の知識があるのと無いのとではかかってくる負担が大きく変わってくるでしょう。
この記事では、そのようなもしもの事態の場合に遺族がやらなければならないことを詳しくまとめています。
ぜひ一度目を通して、いざという時に備えておきましょう。
目次
葬儀前や葬儀直後に必要な届け出と手続き
親兄弟や配偶者などが亡くなってしまった際にまず行うのが葬儀の手配と役所関連の手続きです。
悲しみでそれどころではない状況の場合もありますが、
これらの手続きは死亡してから1週間以内に行わなければならないような項目もありますので、頭に入れておいて損はありません。
何度もあることではありませんし、慣れるようなことでもないので、事前に知っておくだけでも必要な時の助けになります。
葬儀社への連絡
まずは葬儀社へ依頼し葬儀の打ち合わせを始めます。
宗教なども関係してきますので、生前からある程度依頼する葬儀社に目星をつけておくと安心です。
余裕があれば葬儀でかかる費用なども元気なうちに下調べしておくと、
突然のことで判断力が低下している際にその場で決断を迫られ、
後々後悔してしまうといったことがなくなります。
死亡届の提出や火葬許可証の取得などもお金を支払えば基本的には葬儀会社が行ってくれますので、いざという時のためにある程度の資金を備えておくと安心です。
死亡診断書の受け取り手続き
遺体を安置場所に移動するためには医師からの「死亡診断書」が必要です。
病院で亡くなった場合はそのまま手続きできますが、
自宅で亡くなった場合などは遺族が病院に手続きに行く必要があります。
葬儀の段取りを整え、親族などへ連絡
葬儀社と通夜や告別式の段取りの打ち合わせをしたら、親族などへの連絡をします。
基本的には葬儀社主導で行われますので、特別な知識などは必要ありません。
死亡届の提出をする
葬儀社に代行を頼まない場合は遺族が死亡届を提出します。
提出先は市区町村の役場です。
届け出には死亡診断書が必要となります。
この届出と同時に住民票からの抹消手続きも行われます。
火葬許可証を受け取る
通常死亡届の提出と同時に行います。
告別式までには必要になる書類です。
ほとんどは葬儀社に代行してもらうケースが多いでしょう。
葬儀が終わり2週間までに実行しておくこと
葬儀が無事に終了してもやるべきことはたくさんあります。
特にお金に関わることは重要ですので、手続き漏れのないようにしましょう。
健康保険証を返却、葬祭費を受け取る
死亡した人の健康保険証を役場に返却します。
同時に国民健康保険や後期高齢者医療保険の対象者が亡くなった場合は、葬祭費を受け取ることが出来ます。
健康保険証の返却と同時に申請すると良いでしょう。
介護保険喪失届を出す
介護を必要としていた人が亡くなった場合はこちらも役場に返却します。
住民票の抹消・世帯主の変更
住民票の抹消は死亡届提出時に同時に行われることが多いです。
亡くなった方が世帯主であった場合は、新たな世帯主を決定する必要があります。
条件によっては自動的に移行されることもあります。
年金受給を止める、未支給年金を受け取る
亡くなった方が年金受給者だった場合は年金の受給をストップする手続きをします。
また、逆に未支給の年金を受け取る手続きも行います。
一家の稼ぎ頭が亡くなってしまったケースなど、
要件を満たしている場合は遺族年金を受け取ることが可能となりますので申請を行いましょう。
死亡退職届の提出
亡くなった方が会社員であった場合は、職場に死亡退職届の提出を行います。
クレジットカードの解約
そのままにしておくと年会費の引き落としなどが行われてしまいますので、
早めに解約手続きを行いましょう。
電気、ガス、水道、携帯電話などを止める
携帯電話は利用料金を請求される前に早めに解約手続きを行いましょう。
電気、ガス、水道に関しては、同居人がいる場合は名義変更のみ行います。
遺産相続の流れ
次は遺産相続などについての流れを解説します。
遺産を相続する場合は、故人が残した借金などの
「マイナスの遺産」をも引き継ぐことになりますので、
ここからの手続きには特に慎重になる必要があるでしょう。
先にこうした知識を持っておくことで、いざという時に役立てることができます。
「遺品」と「相続財産」は違う?
相続財産、いわゆる「遺産」とは、
家や土地、宝石や貴金属、骨董品などの財産的価値が認められるものを指します。
借金やローンなどの負債も相続財産に含まれますので、
遺産を相続したほうがよいかは差し引きしてよく考える必要があります。
一方「遺品」とは亡くなった人の持っていた持ち物で、
アルバムや日記など財産的価値の少ないコレクションアイテムなどが相当します。
遺産にあたるものの管理には法律が深く関わってきますので、むやみに売却するなどしてしまわないようにしましょう。
司法書士や税理士などに相談し、相続手続きの準備をする
まずは司法書士や税理士などに遺産相続手続きについての依頼をします。
遺産相続についての手続きや、相続の権利などについての話は司法書士に、
相続にかかる税金に関しては税理士に相談をするという形になります。
知り合いに司法書士などがいれば任せても良いですが、
あてが無いという場合も多いですのでこれも生前に少し目星をつけておくとスムーズに行くでしょう。
遺言がないかを確認する
遺産相続にあたり遺言がないかどうかを調べます。
自宅の金庫や亡くなった人の利用していた机の引き出しなどを探しますが、見つけてもみだりに開封しないようにしてください。
遺言がある場合は、基本的にそれに従って財産の相続を行います。
公正証書で遺言を残していると話していた場合は、公証人役場に原本がないかどうかを確認しましょう。
財産を調べる
不動産、株や金融商品の所有、預貯金、車の所有権などの財産の確認を行います。
基本的には司法書士などと話しながら進めていけば大丈夫です。
相続の承認または放棄
相続権が認められた場合、遺産相続を行うか相続を放棄するかを選択します。
相続を承認した場合、認められた遺産を相続することが出来ますが、
もし借金や未払いのローンなどがあった場合は同時に支払い義務なども相続することになります。
遺産相続についてはメリットとデメリットを良く理解した上で慎重に行うようにしましょう。
相続を放棄した場合は一切の権利を得ることが出来ませんが、
マイナスの遺産を背負う義務も負いませんので、
借金などの支払い義務からは逃れることができます。
遺産を使ってしまうと相続を承認することになる
遺産相続の際に注意したいのが、
何もしないで3ヶ月経過すると相続を認めることになってしまう点と、
遺産を使ってしまう(遺産の売却も含む)と、相続する意志があるとみなされてしまう点です。
相続放棄を行いたい場合は早めに家庭裁判所に申述書を出すだけでなく、
宝石や貴金属などの遺産を不用意に売却してしまわないように注意しましょう。
遺産の分割
相続は一人のみが行うことは稀です。
親族など正当な権利のある人に行き渡るように、相続人同士の話し合いを行います。
相続人全員が合意したら遺産分割協議書を作成し提出を行います。
所得税の確定申告と納税
亡くなった方に所得があった場合は確定申告および納税が必要です。
相続などの手続きが落ち着いたらなるべく早めに行っておきましょう。
相続税申告・納税手続き
遺産総額(債務控除後)が基礎控除を上回る場合は納税手続きが必要です。
相続の際に税理士などに詳しい話を聞いておくようにしましょう。
生命保険の請求をする
亡くなった人が死亡保険に加入していれば、生命保険の受け取りが可能となります。
保険会社に連絡して支払いをしてもらうようにしてください。
遺品整理をする
身近な人が亡くなった時に頭を悩ませるのが遺品整理の問題です。
財産的価値のある宝石や貴金属、美術品などは
売却の際に注意する点がありますので、遺品の取扱は慎重に行うようにしましょう。
遺品の売却をする
大切な人の思い出の品である遺品ですが、持て余すことも多いので売却してしまうのは一般的なことです。
罪悪感や思い出に囚われすぎず、単純に処分してしまうよりは売却を検討するようにしましょう。
もちろん形見として残しておきたいものは手元においていても大丈夫です。
遺品売却時の注意事項
遺品の売却にはいくつかの注意事項があります。
これらのことをきちんと理解することで、
遺品整理の際のリスクやトラブルを避けることが出来ますので、しっかりと確認しておくようにしましょう。
高額の遺品の売却には税金がかかる
骨董品、美術品、宝石、貴金属、など、
高額になるものを売却した場合「譲渡所得」という扱いになり売却額に課税されることになります。
譲渡所得とみなされた場合は所得税と住民税がかかることになり、
確定申告を行う必要が出てきますので、
あらかじめ課税対象となる物品かどうか鑑定してもらった上で売却すると良いでしょう。
なお、あまり高額になるようなものでない場合は、課税されない譲渡所得として非課税となります。
生活用動産の売却には税金がかからない
遺品の中でも、衣服や生活家電、家具などの生活必要品の売却は課税対象外となっています。
衣服や冷蔵庫、洗濯機などの家電、ソファ、タンスなどの家具であれば、
たとえ高額になったとしても税金はかかりませんので不要であれば整理しましょう。
ゴルフクラブやスポーツカーなどの贅沢品、嗜好品などは生活用動産とみなされないので注意が必要です。
また、アンティーク製のソファであるなど美術品としての価値があり
市場価値が高額となる場合は、贅沢品として課税対象となってしまう可能性があります。
相続放棄をする場合は売却してはいけない
相続放棄をする場合は、遺品を売却したり使用するなどしてはいけません。
売却などをした時点で遺品を相続する意志があるとみなされるので、相続放棄することができなくなってしまいます。
マイナスの遺産が残っている場合は特に注意すべき点と言えるでしょう。
遺産整理業務を依頼すれば相続手続きを一任できる
気持ちの整理もままならない状態の時に面倒な相続手続きを行うことは大変です。
司法書士事務所で遺産整理業務を依頼すれば
相続手続きのまるごと請け負ってくれるので、そうしたサービスを利用するのも賢い選択でしょう。
亡くなる前に準備できる最も効果的なものは「遺言書」
もしも自身が亡くなってしまったことを想定する場合、
最も有効な手立ては「遺言書」を作成しておくことです。
遺言書には法的な効力を持たせる書き方などもありますので、
相続させたい人や相続させたいものなどが具体的にある場合は用意しておくようにしましょう。
自宅に金庫などがある場合はそこに保管しておくと良いですが、
生前は他人に見られることを避けたいですし、
死後は善良な相続人などに見つけてもらう必要があります。
公正証書で遺言書を作成しておけば、そうしたリスクからは逃れることが出来ますので、
重要な遺言を残しておきたい場合は公正証書で遺言書を残すようにしましょう。
信頼できる弁護士や司法書士などがいれば、預けておくということも出来ます。
生前贈与と遺産相続、どちらが良いか
生前贈与と遺産相続ではそれぞれにメリットとデメリットがあります。
まず生前贈与であれば、依頼主の意思が確実に反映されるという大きなメリットがあります。
自身の死亡後に思惑通りの財産相続が行われず、
親族間で相続権を巡って争われてしまうなどの意図しない事態を避けることが可能です。
また、将来的に価値が上がりそうな不動産などの財産であれば、
現時点で贈与しておけば相続時の税負担を抑えるという効果があります。
しかし生前贈与にも「贈与税」がかかってきますし、
相続税よりも負担額が大きいため、節税という意味では大きな効果はありません。
相続税には基礎控除も設けられており、
結果的にどちらがお得になるのかというのは素人には判断しがたいです。
生前贈与を検討している場合は専門家などに一度相談してから行うのが良いでしょう。
生前整理をしておくのもおすすめ
近年ではもしもの時のために生前整理をするという人も増えています。
生前整理とは財産目録を作成したり、不要なものを処分したり、
亡くなった時に財産をどうしたいかなどを決めておくことを指します。
自分が元気なうちにこれらを行っておくことで、自分の身になにかあった際に残された家族への負担を大きく減らすことができるのです。
まとめ 大切な人が亡くなった場合の「もしも」の備えは重要。遺品の売却は注意深く行おう
災害や事故でいつ何があるかわからないのが人生です。
身近な人が亡くなってしまうという最悪のケースも想定して、
いざという時のために少しでも知識を持っておくことが大切となります。
また、亡くなった人の葬儀の手続きの他に、遺族が頭を悩ませるのが遺品整理の問題です。
相続に関してきちんと理解した上で、財産の整理を行っていくようにしましょう。
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